脂肪組織と脂肪組織由来幹細胞の有用性
脂肪吸引によって比較的安全で簡易に得られた脂肪組織由来の幹細胞には、多分化能と高い増殖能を持ち、組織修復が可能である。
また脂肪組織中には抗炎症作用をもつ成分が含まれている。
-Cell-Assisted Lipotransfer (CAL)-
細胞の若返りを実現する「再生医療」
マイクロCRF療法
自分由来の脂肪を外気に触れさせないまま遠心分離にかけ、不純物を除去し新鮮で濃縮(コンデンス)された脂肪こそが、コンデンリッチファット(CRF-濃縮脂肪細胞)です。
マイクロCRF療法は、コンデンスリッチファット(CRF-濃縮脂肪細胞)を注入して治療する治療方法で、細胞レベルでの優れた肌の若返りや、シワ、たるみや老け顔の改善など細胞の若返りを実現する「再生医療」として注目されています。
私たちの体は加齢などによって、シミやシワが増加していきますが、マイクロCRFに含まれる幹細胞中の成長因子やサイトカインと呼ばれるタンパク質は、体内の細胞・組織の傷や機能を回復させる役割があり、損傷治癒、抗炎症、抗酸化など健康や美容に必要な作用をもたらします。
マイクロCRFに豊富に含まれている成長因子(グロースファクター)には肌の構成細胞群を活性化させる働きがあり皮膚の正常なターンオーバーを促進し、健やかな肌を育てます。
シミ・くすみの原因となるメラニンは、チロシナーゼという酵素の働きによって産生されます。マイクロCRFにはチロシナーゼの働きを阻害する成分が多く含まれているため、メラニンの生成を抑制し、透明感のある美肌をつくります。
ハリ・ツヤのある若々しい肌にはコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった成分:ECM(細胞外マトリックス)が豊富に存在しており、マイクロCRFはECM(細胞外マトリックス)を多く含んでいます。
また、マイクロCRFに含まれているFGFグロースファクターが線維芽細胞を活性化させることにより、コラーゲン等のECM(細胞外マトリックス)の合成をさらに促進させ、弾力のあるふっくらとした肌へと導きます。
マイクロCRFに含まれているVEGFなどは、血管新生を誘導し、生き生きとしたヘルシーな肌色へと導きます。また細胞老化の原因となる活性酸素を除去する作用(スカベンジャー作用)があるため、疲労回復や生活習慣病の予防にも役立ちます。
マイクロCRFには炎症を抑える抗炎症性サイトカインも含まれており、創傷治癒に対して多方向からアプローチする機能があります。
そのため、ニキビ・肌荒れなどの炎症や創傷の治癒も促進されます。また、痛みを軽減する効果もあるため、施術後のスムーズな回復を促します。
患者様の身体から採取された組織はクリニック内のラボにすぐ持ち込み酵素処理の後、幹細胞を分離・培養を行います。細胞の培養は厳格な衛生的管理のもと専門の知識、高度な技術を持った専属の培養士が行います。
圧迫などによってマイクロCRFの定着が減った場合のために、マイクロCRFを凍結保存(バンキング)します。
凍結することによりマイクロCRFを用いて再注入治療が可能になります。さらに、マイクロCRFから脂肪幹細胞を培養し幹細胞の数を増やして治療に用いることが可能です。
クリニック専属の培養士(専門)チームが細心の注意を払って幹細胞培養に携わります
クリニック内には専用のラボがあり厳格な管理のもとに幹細胞培養と保管を行なっております